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渡邊 正敏; 前田 敏克; 武田 聖司
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、オーバーパックに求められる安全機能の一つである核種閉じこめ機能の喪失時間は、オーバーパックと地下水との接触により発生する腐食の形態及び進展速度に大きく依存する。オーバーパックの候補材料である炭素鋼の腐食形態は、全面腐食が支配的であると考えられるが、オーバーパックの性能について確率論的な評価を行ううえでは、局部腐食及び応力腐食割れについても考慮する必要があると考えられる。本研究では、これまでに整理してきた代表的な局部腐食の形態であるすきま腐食を考慮したオーバーパックの腐食寿命評価手法に引き続いて、地層処分で想定される環境のうち、応力腐食割れの発生しやすい炭酸塩環境を対象として、応力腐食割れを考慮したオーバーパックの腐食進展量の評価手法を提示した。
前田 敏克; 渡邊 正敏; 武田 聖司
no journal, ,
炭素鋼オーバーパックの重要な安全機能の一つは、ガラス固化体に含まれる放射性物質をできるだけ長い期間に渡って閉じ込めておくことであり、その寿命を評価するうえで重要な腐食速度は腐食形態によって異なる。これまで、処分環境ではオーバーパックは不動態化せず、腐食形態はおもに全面腐食と想定されていたが、処分場の建設に用いられるセメント系材料を起源とするアルカリ成分により処分場が高アルカリ環境にさらされる可能性等を考慮すると、オーバーパックが長期に渡って不動態化する可能性も考えられる。本研究では、地下水組成や温度などの変遷に応じて、炭素鋼の不動態化を判定するための経験モデルを作成した。また、炭素鋼の不動態化についての既往の観察結果を用いてモデルを検証し、本モデルで観察結果をよく説明できることを確認した。
渕脇 博孝; 宗像 雅広; 木村 英雄; 今井 久*; 塩崎 功*; 山下 亮*
no journal, ,
地下水流動に影響する外的要因には、10万年オーダーの周期で繰り返される気候変動があり、この気候変動により以下の現象が生じ、地下水流動に影響すると考えられる。(1)氷河の発達と消失,(2)降水量の変化,(3)凍土の発達による涵養量の低下,(4)海水準変動,(5)氷河の発達と消失に伴う地殻への加重による隆起・浸食,(6)氷河消失に伴う海水の希釈など。これらの現象が、地下水流動及び塩分濃度分布に与える影響の評価ための解析を実施した。解析結果から、全水頭分布は周期ごとの変化の影響は少なく、海水準変動の幅に影響を大きく受けることが明らかとなり、また、塩分濃度に関しては時間の経過とともに塩分濃度の低い領域(深部領域)へ広がることなどが示された。その解析結果及び評価について発表する。
井上 佳久; 武田 聖司; 木村 英雄
no journal, ,
今後の地層処分における安全審査指針の策定や安全審査に向けて、特に注視すべき工学技術の対象やその初期欠陥と関係あるバリア材の機能について把握することを目的に、緩衝材及び粘土プラグに対する初期欠陥が生じた場合に核種の移行経路やその移行特性が変化するシナリオを想定した核種移行の感度解析を行い、HLW地層処分の初期欠陥における重要なシナリオや解析条件について予察的に検討した。本解析の結果から、注視すべき初期欠陥のシナリオの1つは、粘土プラグの初期欠陥に伴うEDZ領域の卓越した核種移行経路が発生するシナリオであることを明らかにした。長期的な安全確保の観点から、粘土プラグの初期欠陥によるこうしたシナリオの成立性及び初期欠陥が生じた場合のニアフィールド領域における地下水流動特性の把握が重要であることを指摘した。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 市川 八州夫*; 中村 克*; 富森 叡*
no journal, ,
海面低下に伴い、高海面期に堆積した難透水性の堆積物の削剥による地下水流動への影響についての定量的な検討は行われていない。本研究では、高海面期堆積物下に賦存する停滞地下水と地質分布との因果関係を整理し、将来、高海面期堆積物が削剥された場合の停滞地下水の流動化の可能性について解析的検討を行った。北海道天塩平野の例における解析結果によれば、難透水性下の停滞地下水は再現できなかったが、高海面期堆積物が削剥される5万年後には、難透水性下の地下水流動経路,流速が変化することが示された。
大澤 英昭; 仙波 毅; 牧野 仁史; 日置 一雅; 梅木 博之
no journal, ,
2010年3月に公開した地層処分技術に関する知識マネジメントシステム・プロトタイプの概要を報告する。
西村 優基; 武田 聖司; 木村 英雄; 宗像 雅広
no journal, ,
TRU廃棄物の地層処分では、高アルカリ性(高pH)地下水や硝酸塩などが核種移行に影響を与える可能性があることから、これら個別事象に関する影響を定量的に評価し、影響の可能性や程度を把握したうえで安全評価を行う必要がある。ここでは、多量のセメント系材料を使用した処分施設から溶出する高pH地下水の周辺岩盤への影響に着目し、原子力機構で開発・整備を行っているMIGPHREEQを用いた影響解析を実施した。具体的には、処分施設から溶出する高pH地下水が周辺岩盤(母岩)に与える影響の可能性(高pHの広がりに関する不確実性解析)について検討した。その結果、母岩構成鉱物の1つであるゼオライトが沈殿しない条件の場合あるいは流速が速い場合に、高pH地下水が広範囲に広がる可能性が示された。さらに、高pH地下水の影響による母岩変質を想定した場合、最終的な被ばく線量が数倍程度増加することを示す結果を得た。
松井 裕哉; 見掛 信一郎; 浅井 秀明; 石井 洋司; 堀内 泰治; 熊田 宏治
no journal, ,
原子力機構の瑞浪超深地層研究所(MIU)は、高レベル放射性廃棄物の地層処分にかかわる基盤技術の提供を目的とした調査研究のサイトである。本プロジェクトの一環として、深地層の工学技術にかかわる研究開発をMIUにて実施しており、その目的は深地層を対象とした施設の設計・建設にかかわる既存技術の適用性評価及び高レベル放射性廃棄物の地層処分にかかわる技術基盤の提供である。本研究では、設計施工計画技術,掘削技術,施工対策技術,安全を確保する技術という4つの研究課題を設定し、超深地層研究所計画第2段階における研究開発を進めている。本報告は、2009年度までに実施した本研究の成果の概要を示したものである。
瓜生 昂次郎; 花室 孝広; 安江 健一; 浅森 浩一; 國分 陽子; 石丸 恒存; 梅田 浩司
no journal, ,
地質環境の長期安定性に関する研究では、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を反映できるよう、サイト選定などに必要となる、(1)自然現象に関する過去の記録や現在の状況を調査するための体系的な技術の整備(調査技術の開発・体系化)、特に、変動シナリオを考慮した安全評価の基盤となる,(2)将来の自然現象に伴う地質環境の変化を予測・評価するための手法の整備(長期予測・影響評価モデルの開発)のほか、(3)最先端の分析装置などを用いた放射年代測定や鍵層の高分解能同定法などによる編年技術の高度化(年代測定技術の開発)を進めている。本セミナーでは、これらの具体的な研究事例や成果等を紹介する。
松崎 達二; 岩月 輝希; 中安 昭夫; 竹内 真司; 仙波 毅
no journal, ,
地層処分事業における地質環境調査では、文献調査から概要調査段階の地質環境調査において、既存情報の収集・整理,予察的な地質環境モデルの構築を行う。それに基づいて、調査計画の立案,調査の実施,調査結果の解析,地質環境モデルの更新といった作業を繰り返し行っていくと考えられる。本研究では、これまでに岐阜県東濃地域,北海道幌延地域で進めている地質環境調査技術開発において蓄積された知見と、幌延沿岸域で実施中の沿岸域プロジェクトの計画立案にかかわる経験,ノウハウ及び意思決定にかかわる判断方法などを整理し、文献調査情報に基づく調査基本計画立案支援のエキスパートシステム(ES)として作成した。
尾上 博則; 三枝 博光; 竹内 竜史; 水野 崇
no journal, ,
本稿では、これまでにMIU計画の第2段階で実施してきた岩盤の水理並びに地下水の地球化学に関する調査・モデル化・解析作業を通じて、これらの分野におけるモデルの妥当性確認・更新の手法や考え方を紹介した。また、それらに基づき地質環境情報を統合的に用いた、第1段階で構築した地質環境モデルの更新の流れを整理した。
中安 昭夫; 道家 涼介; 安江 健一; 新里 忠史; 梅田 浩司; 大澤 英昭
no journal, ,
「次世代型サイト特性調査情報統合システム(ISIS)」におけるエキスパートシステム開発の一環として、原子力機構が進めている地質環境の長期安定性に関する調査のうち、隆起速度の算出に関するノウハウや判断根拠などの経験的な知識の分析・整理を行い、エキスパートシステムを作成した。分析・整理の結果は、「既存情報の抽出」から「隆起速度の算出」に至る作業手順を示したタスクフロー及び、各作業(タスク)における意思決定のプロセスを示したダイアグラムとして表現した。これらの整理した知識から、IF-THEN形式のルールベースの考え方に基づいて、エキスパートシステムを作成した。
近藤 直樹; 牧野 仁史; 梅木 博之; 石原 義尚*
no journal, ,
原子力の持続的利用のためには、核燃料サイクルを処分を含めた包括的な廃棄物管理の観点から検討することが重要である。今後導入が検討されている先進サイクルから発生する廃棄物は、現行サイクルから発生する廃棄物とは特性が異なると考えられるため、本研究では、処分への影響の検討に資することに重点を置きつつ、核燃料サイクルの条件の違いにより廃棄物特性にどのような差異が生じるかを定量的に評価可能なツールを開発した。
平野 史生; 稲垣 学
no journal, ,
日本における現在の地層処分システムの設計とその安全評価では、燃料としてUOを使用する軽水炉燃料サイクルで発生する廃棄物が対象とされており、MOX使用済燃料の再処理や高速増殖炉(FBR)を含む核燃料サイクルで発生する廃棄物による地層処分システムへの影響については十分に検討されていない。この場合、使用済燃料中の発熱性のアクチニドの含有量が著しく増加するために廃棄体の発熱に伴う地下水の流れが生じ、地層中における核種の移行が影響を受けることが懸念される。特に、オーバーパックを使用せず、処分後直ちに人工バリアからの核種放出が開始する地層処分対象のTRU廃棄物の場合は、さらに大きな影響を受ける可能性がある。そこで本検討では、TRU廃棄物のうち、最も発熱が大きいハル・エンドピース廃棄体の発熱に伴う処分後の坑道周辺の水理場への影響、並びに処分システム性能に対する影響評価を試みた。
仙波 毅; 大澤 英昭; 岩月 輝希; 濱 克宏; 竹内 真司; 澤田 淳; 梅木 博之
no journal, ,
原子力機構は、長期に渡る地層処分事業において、専門家の経験やノウハウ・判断根拠を取り込みながら、地質環境調査を最適なものとしていくための技術として、「次世代型サイト特性調査情報統合システム(ISIS)」の開発を進めている。本件は、開発状況の概要を報告するものである。
三枝 博光; 松岡 稔幸; 前川 恵輔; 天野 健治; 竹内 真司; 仙波 毅
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分事業における地質環境調査計画を策定するうえで重要となる地質環境モデルの構築の考え方を、岐阜県東濃地域,北海道幌延地域,幌延沿岸域における地質環境調査事例をもとに整理した。具体的には、文献調査を想定した情報を用いた地質環境モデル構築領域の設定と、地質環境モデルのうち地質モデルと地下水流動モデル構築についての考え方を整理し、作業の流れをフロー図を用いて整理するとともに、各作業に必要な文献調査で取得できる情報を抽出した。さらに、この流れの中の各作業において必要となる意思決定プロセスについても分析・整理し、エキスパートシステムを作成した。
池田 誠; 宗像 雅広; 木村 英雄; 池田 則生*; 松葉 久*; 野村 佳範*
no journal, ,
放射性廃棄物の安全評価における地下水流動評価においては、火山・マグマ活動に代表されるような地下深部の温度変化によってサイト周辺での地下水流動への影響が及ぶ範囲等について検討することが必要となる。本研究では、東北地方の月山から仙北平野までの範囲を対象として、中尾ほか(2008)の解析モデルと解析コードSTARを用いて、種々のパラメータを変化させ複数のケースについて解析を行った。その結果、既存火山の熱源が増大した場合、既存火山の近くで新たに熱源は発生しても、それに伴って発生する影響の範囲は、解析ケース間であまり変化(拡大)することはなく、既存火山の熱源の増大などの環境変化で、場所あるいは範囲が大きく変化することはないということが示唆された。
徳安 真吾; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 田上 雅彦; 栗原 新
no journal, ,
結晶質岩を主な対象とした超深地層研究所計画では、深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備と深地層における工学技術の基盤の整備を全体目標とした調査研究を進めている。本稿では、前者の全体目標に関連して実施している研究坑道の掘削を伴う調査段階における地質・地質構造に関する調査研究の現状について報告する。研究坑道の掘削を伴う研究段階における調査として、壁面地質調査,アナログモデル実験,逆VSP探査などを実施し、断層や割れ目の分布特性、及び断層の空間分布や運動像の妥当性を確認した。
大澤 英昭; 國丸 貴紀; 太田 久仁雄; Russell, A.*
no journal, ,
次世代型サイト特性調査情報統合システム(ISIS)におけるエキスパートシステム作成の一環として、超深地層研究計画や幌延深地層研究計画のボーリング調査で得られた知識に基づいて、地下水の水質データの品質管理方法に関するノウハウ・判断根拠を整理した。また、この品質管理方法を実際の地下水の水質データに適用し、品質管理方法の課題等について検討を行った。
大澤 英昭; 竹内 真司; 國丸 貴紀; 太田 久仁雄; Frieg, B.*
no journal, ,
水理試験で取得された結果(透水量係数やフローモデルなど)は地下水流動のモデル化や解析及び設計,安全評価に利用される。したがって、地下水流動モデル化,設計,安全評価の信頼性を担保するためには水理試験データの品質を確保することが必要である。このため、JAEAでは、水理試験データの取得からデータ解析に至る一連の水理試験に関する品質管理手法を構築し、それに基づきエキスパートシステムを作成した。